新人タクシードライバーが苦手とするお客様パターン

  • 2021-08-07
  • taxi
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ほうです。

今回は、東京で新人タクシードライバーが苦手としそうなお客様のパターンを紹介してみようと思う。紹介するのは全て実際に経験したパターンのみ。

ちなみに俺の接客パターンは、

  • まずは新人アピール→申し合わせございません、私新人でございまして・・
  • 道はお客様から案内していただく→道のご案内をお願いできないでしょうか?

から始まる。

もともと首都高をはじめとして大きい幹線道路はちょこちょこ走ってはいたものの、肝心の駅や施設の場所はほとんど知らなかった。

もしくはだいたいの場所はわかっても、どのような経路で行くのが最適なのかはわからない状態。例えば「新橋駅まで」と言われた時に、「駅の周りのどこまで行けばいいんだろ?」「タクシーの降車場とかあるのかな?」みたいな状態。

よって、もう「何もわかりません状態」なのでお客様にご案内をお願いするという流れ。

すると不思議なことに、「新人です」という前置きのおかげで9割のお客様は道を案内してくださる。もしくは、ちょっと遠い場所だと住所を教えてくれるのでその場合はナビにセットすることができる。運転が下手くそな人は論外として、東京の道をちょっとでも走っている人であれば、大体のお客様はなんとかなると思う。

さてここからが本題。上記のやり方では捌けないお客様が1割くらい存在する。

新人タクシードライバーが苦手なお客様

基本的に共通するのは、「新人です」と前置きしているのに全く新人扱いしてくれないお客様。

「ナビ使っていいよ」でどうにかなると思っている人

朝の「遅刻しそうだからタクシーを使うお客様」に多い印象。「新人です」と挨拶したら、「〇〇まで大急ぎで、ナビ使ってもなんでもいいからとにかく急いで」。東京駅や新橋駅などのメジャーなところであれば対応できるかもしれないが、過去に一度も行ったことのないところだと道のイメージもしにくいし、ナビを操作するのにも一苦労。そもそも落ち着いてナビを操作できるようなところで乗車してきたのならばまだいいんだけど、交差点の先頭になると早く動かないとクラクションをお見舞いされる。その中でお客様からの「急げ急げ」のプレッシャーをかけられる。新人だとどうしてもテンパってしまいミスをしてしまう。

ナビも万能ではないため、初手で逆走を求めてくる場合もあるし、歩行者専用道路(ホコ天)に案内されるときもある。なので、どんなにプレッシャーをかけられても運転には気をつけないと事故・違反のリスクは高まる。

道案内を嫌がる人

タクドラ:道のご案内をお願いできないでしょうか。
お客様 :え、どこどこ曲がってとか一手一手指示しないといけないってこと?
タクドラ:申し訳ありませんが、お願いできないでしょうか・・。
お客様 :じゃあ降りるよ
終了。

目的地の住所を言ってくれればナビを使うこともできたけど、そのチャンスすら与えてもらえず終了。ただこの手のお客様の気持ちは多少なりとも理解できる。夏場だとエアコンは強めになっており、コロナ対策で運転席の周りにはガードが設置されている車が増えた。なので、道を指示すると言ってもかなり大きい声で指示をしないと運転手まで聞こえないことが多い。それで道を間違えられることを考えれば、そのタクシーは降りて別の個人タクシーのようなベテランドライバーのタクシーに乗った方が確実。
ドライバーとしても、道案内を面倒がられて「ナビ使って自分で調べろよ」と言うお客様に関しては、後からトラブルになるリスクを考慮すれば、降りてもらえた方が実は良いのかもしれない。

道にこだわりのある人

この手のお客様は、同じコースのみいつもタクシー利用しているようなパターン。例えば「六本木→新宿駅」など。

そのお客様の場合は六本木から新宿駅東口をご所望で、新人ですと言ったら全て案内してくれた。しかし、黄色信号の停止には厳しく、2車線ある道路などでは走るレーンにも口を出してくるお客様だった。何度も通っているからか、どの信号が何秒で青になるかなどを全て把握している人だった。なので、黄色信号で攻めずに止まったりすると、「◯◯秒ロスするからメーター上がっちまうな・・」とボソリ。第1車線を走っていると、「路肩に車止ってたら第2車線への車線変更で時間かかっちゃうだろ」とチクリ。

言っていることはお客様目線からすれば至極真っ当。深夜時間であれば料金は2割増になるため、信号1つ止まっただけでもメーターはどんどん上がっていく。俺自身、このお客様以降、運転への意識が変わった気がする。
新人ドライバーは一度はこういった運転手を試すようなお客様に出会った方が良いかもしれないけど、神経すり減らすから何度もは出会いたくはない。

あとは、ナビだと大通りを指示して遠回りになるため、裏道ばかりを案内してくるお客様。新人は裏道に関しては全くわからないため、普段指示がなければ走ることもない。そんな走り慣れない道を躊躇なく指示してくるお客様も苦手といえば苦手。降車時の決め台詞は「もっと道の勉強した方がいいよ」。

まとめ

新人ドライバーが嫌がりそうなお客様パターンを紹介してみた。共感してくれる人がいるかもしれないし、「そんなのマシな方だよ」という人もいると思う。いろんなお客様をお乗せするので、お客様のパターンはほぼ無限にありそう。
どこでどんなお客様をお乗せするかわからない仕事のため、いつどんなときでも平常心を保てるメンタルが一番大事。
以上。

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