今頃読了・・
毎月「卓球王国」を読んでいる人間からすれば毎年のお楽しみ的なやつ。1年間の用具のおさらいだったり、今後のブームだったりと用具好きからするとワクワクするような内容をお届けしてくれるのでとても好き。
地元に帰ってきて久しぶりに卓球をするからということで、なんとなくAmazonで卓球王国を検索してみたら、なんとKindle(電子版)に対応していた。少なくとも僕が学生だった2年前くらいにはまだ対応していなかったから、毎月本屋に行って購入していた。AmazonのKindleは学生の時から使っていたので、「卓球王国も電子出してくれれば楽なのに」とずっと思っていた。ようやく煩わしさから解放された。
ということで、とりあえず「卓球王国 卓球グッズ2021」を購入して読んでみたので、感想をまとめてみる。
世は粘着ブームらしい
僕が卓球お休み中の間、ずいぶんと新作ラバーがでていたようで、さすがにTwitterとかで名称とかは目にするものの、どういうラバーなのかまでは知らなかった。
今日ディグニクス09cが粘着ラバーだと知ったくらいだ。
アイビスって一時期名前は聞こえてきてたけど、粘着ラバーだったのか。粘着感のない名前。
— hou@求職中 (@hou_20200718) September 2, 2021
ディグニクス09cが粘着だったのも初知りだけど、cがつくのはたしかに粘着っぽい。
馬龍が両面粘着ラバーなのは知っていたけど、ドイツ勢、韓国勢も粘着ラバーへの切り替えをしていたことには驚き。記事中にもあるが、まさかボルやオフチャロフが粘着ラバーを使う日が来るなんて。正確にいうと粘着テンションだけど。
一応トップ選手の中でそういった用具の切り替えが起こっているだけで、一般層的にはまだまだテンション系のほうが人気はあるらしい。
でもあくまで昨年の調査。昨年はコロナ真っ只中で部活・クラブ活動が制限されたと思うので、「粘着ラバーを試す」なんて動きすらなかったのかもとも記事には書いてある。
バタフライのスピンアートのように、粘着テンションはセルボール時代からもあったけど、ようやくプラボールに対応した粘着テンションがでてきたということなのかな。それに応じてトップ層も粘着テンションの方が良いボールが出るという判断をしているということか。
「ラケット100人調査」は面白い
用具マニアのことをとてもよくわかっている特集。
メーカーとの契約選手であれば使用用具は公開されてるけど、全国クラスの選手の使用用具はなかなか知る術がない。ということで、今年?3月の東京優勝大会会場にて調査してくれたみたい。
もともとラケットに限らず、人の使い込んだものを見るのは好き。財布などの革物の経年劣化とか。ラバーの組み合わせなんかも人によって全く違うので楽しい。欲を言えば、ラバーの厚さまで掲載してくれるともっと面白かったかも。
「表ソフト、粒の幾何学」
表ソフトだけはちゃんとメインで使ったことがないから、正直あまりそそられない企画ではあったけど、選手の表ソフト選びの中のコメントが気になった。
コメントで面白かったのが、「100点満点のラバーはない」というもの。このコメントはカットマンの佐藤瞳選手のものだが、同じカットマンの村松雄斗選手がいろいろなラバーを試していることから、きっとそうなんだろうなとは思う。特にカットマンだとカットの回転幅が重要になってくる。下回転のキレを求めるのであれば粒高でいいわけだけど、ナックルも出したいとなると粒高では厳しい。
自分のやりたいプレーと、使う用具のメリット・デメリットを照らし合わせることが重要になってくる。異質ラバーは奥が深い!
「新製品特集」
注目しているのは「テナジー19」と「TRIPLE Double Extra」。
まず「テナジー19」は、率直にこれ以上ラインナップ増やしてもユーザーが困るだけではという感想笑。でもきっと契約選手の要望を取り入れた末に開発されたラバーなのだろう。だから一定の需要もあるのだろう。
一応記事には「「テナジー05」よりも威力がアップ」と書かれているが、僕自身「テナジー05」を使いこなす実力がないから、もはや別次元のお話だ・・。
そして「TRIPLE Double Extra」。TRIPLEと聞くと、なんとなくTSPのよくわからない粘着ラバーかくらいのイメージしかなかったのに、いまや5720円の高額ラバー・・。丹羽幸希選手が使っているみたい?オリンピック時どうだったのかわからないけど。
でも中国製の強粘着シートを使っているみたいだから、僕のイメージする中国系粘着ラバー「狂彪」や「天極」シリーズと似たものなのだろうか。
それであれば要チェックになる。僕も使う可能性アリかも。
「こだわりすぎた男たち」
このコーナーに登場するいじりまくったペンラケットが好き。
グリップを削るわ貼るわで原型をとどめていない。
僕もあんなふうにいじりたいとは思うものの、そもそも1本のラケットを長く使うということがなかったし、身体を用具に合わせてた・・。
でもペンラケットを削る人ってすごいよね。削りすぎてももとに戻せないから。
「検証!ラバー硬度」
ラバーの高度にフォーカスした企画。
確かに僕が中学の時は、ブライスハードとかラウンデルソフトだの、ラバーの名称で硬いラバーなのか柔らかめなのかを判断していたような気がする。しかし、昨今テナジーを筆頭に同じような名前で種類が多いラバーが増えた。そんな時に気にするのはまず硬度。ラバーにハードとかソフトとかが入っていないので、必然的にラバーの硬度の数値を見るようになる。業界全体がそういう感じだったのかはわからないけど、僕はそうだった。
特集内では、ラバー全体、そうシートとスポンジを含めた高度を調査して掲載してくれている。これを見ると調査したラバーの中で一番硬いのはキョウヒョウプロ3ターボオレンジだった。あれ、ターボブルーがない。
ニッタクさんのページで確認すると、ターボブルーはターボオレンジよりも「スポンジ硬度」は硬いようだ。ということで、ターボブルーがどれだけカッチカチのラバーなのかお分かりいただけただろうか・・
多分こいつは僕には使いこなせない・・。
まとめ
めちゃんこ濃い中身なのに、900円は安いよなぁ。これに尽きる。
でもいくら用具に詳しくなったところで、それが活かせる場所がないのも悲しいところ。小中学生レベルじゃ、ぶっちゃけ用具よりも質の高い練習量。用具に頼るのは最終手段。
とりあえず卓球しよう。