さて、本来なら4月3日に公開されるはずだった「僕たちの嘘と真実Documentary of 欅坂46」。
欅坂46初となるドキュメンタリー映画です。新型コロナウイルスの影響で公開が先送りとなり、つい先日の9月4日に公開になりました。Twitterなどでのネタバレ見て萎えるのが嫌だったので、なんとか5日(執筆時の昨日)に見てきました。
タイトルにちゃんと「ネタバレあり」と入れているので、心置きなく感想を書けます笑
はじめに
ネタバレしたいから、ブログに書きます。#欅坂46 pic.twitter.com/hZ91tXkzUN
— hou (@hou_20200718) 2020年9月5日
映画が終わったときの僕の1番の感想は「なんかさっぱりしない」というものでした。そもそも、僕はこの映画に何を期待していたかというと、ずばり「てち(平手友梨奈)の脱退の真相」でした。予告動画ではメンバーがてちのことについてふれていました。
動画内に「彼女はなぜ去ったのか」っていうテロップも入ってますもんね。
あとでふれますが、てちの脱退の真相が語られることはありません。まずはこのことでちょっとすっきりしない形で終わってしまった感が否めません。
さてこれを念頭において映画の内容にふれていきます。
映画の概要
簡単にまとめると
- 欅坂46の歴史
- てちの苦悩
この2つです。
欅がデビューしてからの軌跡と、それに伴うてちの苦悩・変化って感じです。あとはその要所要所にライブ映像が差し込まれています。
映画館の大きいスクリーンの音響でのライブ映像は流石にヤバかったですね。特に「Overture」のズンズンってところの重低音が響いてくる感じでなんか目元がじわじわと・・。
ドキュメンタリー映画らしくない
これが1番の感想です。
正直コアなファン向けという感じ。欅の音楽が好きだから聴いてるっていう人向けでは無く、毎週けやかけを見てライブとかその他イベントごとや情報をくまなくチェックしてきた人向けという感じ。
あくまで個人的な感想ですけど。
大きな理由としては、この映画にはナレーターがいません。そのせいでストーリーが見えてこないのです。
日向坂のドキュメンタリーでいえば、ひらがな時代の苦労から日向への改名までの軌跡をプレゼンしているかのような内容でした。ちゃんと映画として伝えたいことの芯があってストーリーができているんですよ。
でも欅のドキュメンタリーにはそれがないように思えます。もしかしたら、本来4月に公開するはずだったので元の内容には改名と誰鐘についてはふれられないはずでした。でも公開が伸びたことで改名に関するところまで盛り込んだことで、内容がごっちゃになったのかもしれません。元々はてちが脱退した時点までの内容だったのかな。
てちの苦悩については察することしかできない
僕のほとんどの情報ソースは「けやかけ(欅って書けない?)」だから、デビュー初期のてちってすごくキャピキャピしてた印象でした。でもそれはバラエティーだったからなんだと理解しました。
映画内では、てちがライブやイベント前は常に「緊張する」「嫌だ行きたくない」という発言をしている映像が多かったのです。そりゃそうだよなと、高校1年生のごく普通の女の子が何万という人の目の前でグループを背負ってセンターを続けるなんて、その苦悩や恐怖を僕には想像することすら難しいです。
そんな状態が続いた時、やってきたのが魔曲と言われる4thシングルの「不協和音」。メンバーがインタビューで答えていましたが、この頃からてちの様子が変わっていったそうです。曲の中の強烈な世界観に没頭するためだったのでしょうか。真相は分かりませんが。
映画前半はキャピキャピしたてちが映っていましたが、後半は話しているシーンがほとんどありませんでした。ライブ終わりに苦しそうにしている映像、倒れて運び出される映像、8thシングル「黒い羊」のMV撮影終了直後に泣き出す映像などなど。お決まりだとそういう時ってちょっと無理させてでも「今の心境は?」みたいな質問をするのかと思いますが、そんな映像は一切ありません。これを見て、ファンは何を感じ取るのが正解なんだろう。見ながらずっと考えていました。僕は、どうせその正解はいつかてちが自分で語ってくれる時までわからないと思っているので、「察して、こんな状態じゃ誰だって辞めるでしょ」っていうメッセージなのかなと解釈することにしました。
「10月のプールに飛び込んだ」が影の9thシングルだった
初の選抜制度が導入された9thシングル。
けやかけの企画名にまで使われていたため、9thシングルなんだろうなと思ってはいましたが、本当に9thシングルでした。MVの撮影も行っていたようですが、センターのてちが曲の世界観に入れないという理由で撮影に参加しなかったようです。そのせいでMVはお蔵入り?になったのかは分かりませんが、9thシングルの公開が伸びてそのまま消えたのはそういうことみたいです。これはちょっと驚き。一時期ネットに出回った「てちがMV撮影をボイコットして撮影が難航」というのが本当だったからです。やはり運営側で情報漏らしている人がいるってことですね。
でも無事に「砂塵」と一緒にラストアルバムに収録されてくれて嬉しいです。
アルバム発売は10月7日ですね。記事執筆時点からちょうど1ヶ月後。早めに予約しちゃいましょう。
欅坂46の苦悩
これはずばり下積み期間がないこと。
デビューシングルの「サイレントマジョリティー」が爆発的にヒットしたことで、グループの知名度が一気に広がりました。そのまま右肩上がりでグループとして成長し続けているように見えました。しかし、実態は違いました。グループの成長にメンバー全員がついていけるわけありません。ダンスが苦手な人もいるし、人前で話すことが苦手な人もいます。その分誰かが頑張ることになるわけです。それがてちでした。映画内では、あかねんが「私たちはてちのバックダンサーでもいいと思っていた時期があった」と言っていました。てちの圧倒的な表現力を邪魔するくらいならその引き立て役でも良いということだったのでしょうか。それともてちを頼ってしまったのか。きっとこの考えだったメンバーは多いのでしょう。だからライブでてちが休んだだけでその影響がモロに出てしまい、代理センターで乗り越えることもあったみたいです。
この欅の不安定さという部分がある意味グループの色になってしまっているんでしょうね・・。その中でも最高のパフォーマンスを見せてくれるという。
「面白かった」という感想をいう人はいないと思う
僕はこの映画を、運営さんからの報告動画だと捉えています。今まで色々ありましたけど、実は裏ではこんなこと起きてたんですよ〜的な。
だから、面白かったという感想より、「そうだったんですね」っていう感想が適しているのかなと思います。要所要所で感動しそうになるところはありましたが、泣くことは無く終わりました。
これはあくまで欅坂46という大きなストーリーの中の一部であり、この映画の中で何かが始まるわけでもなければ完結もしていない。そういう内容でした。
終わりに
なんやかんや映画の内容についてはちょっと火を噴きましたが、推しが報われてほしいという思いは変わらず。どうせならメンバー全員で改名して思いっきり活動してほしいとは思っています。あの苦しそうにしていたてちが今はgreenappleのMVに出たり映画に出たりしていると考えると、それもまた嬉し。
数年後、またドキュメンタリー映画が制作される時には、もっとハッピーな内容になっていると良いですね。
本当に最後に、TAKAHIRO先生ありがとうございます(誰目線)。