ほうです。
あぁ、強い。
カットマンの完成形
この動画に登場している、陳衛星選手(以下陳)。この選手は46歳にして現役の卓球選手です。フォア攻撃バックカットのスタイルで活躍しています。個人的には、完成されたカットマンの完成形だと考えています。
さて、どうして陳がカットマンの完成形と言えるのか。
それはズバリ、攻撃力があるから。
今やボールはプラボールに変わって回転量が落ち、技術の進歩で攻撃選手に特化した用具の開発は止まりません。その中でカットマンが勝ち上がるためには、攻撃力は欠かせません。
ここでいう攻撃力とは、チャンスボールを確実にスマッシュして決めるようなものとは違います。
「カットしなくても勝てるカットマンになる」
これが極論だと思っています。
普通のドライブマンのように攻撃しまくり、奥の手としてカットを残しておくくらいがちょうどいいのです。
陳はまさしくそのような選手ではないでしょうか。
その理由を説明していきます。
ミスのない攻撃技術がカットを引き立たせる
カットしかできないカットマンはそれほど怖くない時代です。
しかし攻撃が上手なカットマンであればどうでしょうか。カットオンリーのカットマンは、カットが攻略されたら終わりです。でも攻撃とカットの割合が5対5くらいであればどうでしょうか。カットが攻略されても攻撃すればいいわけですし、攻撃が効かなければカットで粘りまくればいいわけです。
攻撃をメインにすることで、対戦相手から見たカットの怖さがはね上がるのです。
実はカットマンは色々できる
フォア裏ソフト+バック粒高の組み合わせのカットマンであれば、以下のようなことができます。
- フォアでの攻撃(ドライブ・スマッシュ・フリック・カーブロング)
- フォアカット
- フォアツッツキ
- バックでの攻撃(粒高によるスマッシュ・フリック・プッシュ)
- バックカット
- バックツッツキ
- フォアブロック
- バックブロック(粒高によって回転をかけられる)
などなど。まとめると、粒高をいかに使いこなすか。粒高をツッツキやカットだけに使うのではなく、プッシュやブロックにも使うのです。実際に動画の中で陳もバック粒でプッシュしています。普通に反転してバックドライブも打ちまくっていますが・・。
フォアでドライブをガンガン打っていく選手は多いです。しかし、バック粒で攻撃を仕掛けられる人はまだまだ少ないように感じます。
まあ、相当なレベルの技がなければツッツキをしていたほうが安全ですからね。下手にフリックしても打たれて終わります。
しかし意外性はたっぷりです。
「カットマンなのにそんなことしてくるの!?」が陳にはあります。
目指す価値のあるカットマン
陳のプレースタイルはカットマンの完成形であると思っていますが、実際に現在世界で活躍しているカットマンに似たようなスタイルの選手はギオニスやフィルスくらいだと思います。
しかし、こんなにフォアドライブでガンガン打っていく選手はいないと思います。これは陳のようなプレースタイルの難しさを物語っています。攻撃を仕掛けるタイミングなどが難しいんだと思います。バック粒の技術もしかり。
他の陳のベストプレー動画みたいなのも見てもらえればわかりますが、普通にフォアの攻撃もレベル高いですからね。攻撃マン顔負けレベルです。
でも目指してみても面白いんじゃないでしょうか。僕は小・中学生を指導する関係で、裏裏の攻撃マンの真似をしたり前陣粒高の真似をしたりと無理矢理技術を知りました(できるとは言ってない)。連続でフォアドライブを打てるだけの足腰があれば頑張りたいですw
まとめ
まとめると、陳のスタイルはとても楽しいので、ぜひ目指してみてください。僕みたいな気の短いカットマンとかは特に。